身辺雑記「綾に哀しき」２０１２年１１月分

晴れ時々曇り。

寒い日が続いている。

一昨日は朝から冷たい雨となり、夕刻にはいったん止んだものの、夜半には暴風が吹き荒れる天気となった。

北の方では暴風雪となり、停電が相次いだという。

嵐が去った後の昨日の朝、頭上には青空が覗いていたものの、周辺には不気味な厚い雲が張りつめていた。

その雲間から、まるでエル・グレコの絵に出てくるような旭光が地上に射し込み、思わず通勤途上の足が止まるほどの神々しさを醸し出していた。

埒のないことではあるが、その光景を見つめながら、ああ、眼前に繰り広げられているこの光景は今現在ただ一つのもの、私の生涯において唯一のものなのだなと考えてしまった。

今朝はさらに冷え込みが厳しく、霜が降りていた。

津に来て初めて見る霜に、ちょっと感動したところである。

頭上にはみごとの巻雲のかかる青空が広がっていた。

美しい巻雲に見ほれながらも、これはかなり強い寒気が上空に入ってきていて、おそらく早晩天気は下り坂になることだろうと、独り言をつぶやいた。

こうして日々変わりゆく風景に接していると、昨日の想いがまたしても甦る。

来月の中旬に私は満で56歳を迎える。

いたずらに馬齢を重ねて20400日以上を生きてきたことになるわけだが、それでもそのうち一日として同じ日はなかった。

これからもその意味では新たな日を生き続けることになるのだろう。

昨日またかくてありけり

今日またかくてありなむ

という詩の一節は、己の内なる心象を振り返る折において確かに一面の真理ではあろうが、大いなる環境の中に生きる一個の生物の目から見れば、やはり不合理な呟きには違いあるまい。

思いのほかの冷え込みに身を縮ませつつ歩きながら、そんな埒もないことどもをつらつらと考えつつ、出勤の歩を進めているところである。

曇り後晴れ。

11月下旬になってしまった。

雑記の更新が全くなされていない。

全くひどい話である。

と、あたかも他人事のように書いてしまう私はどうしようもないクズの怠け者だ。

とはいいつつ、何もしていなかったわけではもちろんない。

横浜に車で帰ったり、山に登ったり、それなりに活動はしていた。

しかし、仕事関係でも結構忙しく、なんだか余裕がなかったのである。いつものつまらない愚痴ではあるが。

先週、野田総理が発作的（？）に衆議院を解散してしまった。

理由はもちろんいろいろとあろうが、「嘘つき」呼ばわりされたことで相当に怒り心頭だったそうだから、そうした感情的な部分も大きく影響しているのかもしれない。

投票日は12月16日ということだが、「第三極」といわれる辺りに有象無象が跳梁跋扈し、正にカオスの様相を呈する可能性も懸念される。

いったいこの国はどこに行こうとしているのか。

私の個人的な想いを書かせていただけるのであれば、私は政治家にカリスマ性など求めたくはない。

求めたいのは、一般的な常識人としての誠意や教養など、人としての基本的な資質である。

出来得れば、周囲の人望を集める人間が、個人としてそんな思い責任はとても果たせないからと固辞しているところを、周りから強く嘱望されてやむを得ず一肌脱ごうと立つ！、などというシチュエーションが大変望ましいところなのであるが、なぜか大半の立候補者は自己顕示欲の塊みたいな御仁が多いように思う。

もちろんこれはいつもの偏見なのであるが。

さて、ネットの世界には、いわゆる「ツリ」というものがあって、よく言えば活性化、どちらかといえばアクセス稼ぎのあざとい手法としてしばしば用いられていたりする。

次のようなシロモノはその典型だろう。

【男子は必見】女子力MAXのイケてる女子が語る / デートで電車を使う男は女子にとって迷惑だから一生独身でいてください

読んでいただけるとわかると思うが、どう考えてもどこぞのオヤヂが「男もすなる『コラム』といふものを女もしてみむとてするなり」なーんちゃって、「女子力MAXのイケてる女子」を装い書き散らしている、としか考えられないのだが如何。

同じ書き手は、次のような記事もアップしていて、これも爆笑ものだ＼(^o^)／

【男子は必見】女子力MAXのイケてる女子が語る / サイテーな同僚男子の特徴「ランチに誘っておきながら支払いは同僚女子の自腹」

こんなことを実践するのであれば、気軽に食事をしようなどと思う「男子」は激減するだろうし、そうしたコミュニケーションの場を失うことは「女子」にとってもマイナスなのではないかと思うけれども。

さらに、「同じ会社の女子をランチに誘ったなら、それはもうキャバクラと同じ。キャバクラ嬢が同伴してるのと同じなわけ。料金発生タイムスタートなのね」という下り。

これって、「女子」のことをもバカにしているような気もするがどうだろう。

もちろん、いわゆる「キャバクラ嬢」を見下げようなどと思っているわけではないが、「職務として」男の相手をする行為と、普通の食事を一緒くたにするセンスには驚くほかはない。

と、いちいち反応すること自体、誠に馬鹿げた話であり、要はこのようにつられてしまうことを目的としているのだろうな。

まんまとつられて上げましたが＼(^o^)／