身辺雑記「綾に哀しき」２０２２年１２月分

晴れ。

冬型の気圧配置が強まり、日本海側などの豪雪地帯では文字通りの「豪雪」に見舞われ、道路での車の渋滞・立往生、停電などが頻発しているという。

オール電化の進展などにより、暖房も電気を使う世帯が増えていることから、暖房器具が使えない状況は非常に深刻だろう。

空気も乾燥しているので、火事などへの注意も必要になってくる。

雨と違い、降雪時は結構空気も乾燥するので、この点でも注意が必要だろう。

乾燥といえば、この時期は肌などへの影響も深刻で、ハンドクリームや保湿剤などとは縁遠い私などでもちょっと気がかりになってしまう（だからと言ってこういうクリーム類を使うことはないが）。

そんな中、こんな記事を読んで唸ってしまった。

調理師の女性、コロナ禍になってから除菌に拍車　「こんな生活なので手はガッサガサ」

こういう方がおられるということは以前から聞いていたが、さすがに想像を絶する。

「手洗いはもちろん、外から帰ったら着ていたものに消毒液をふりかけるか、着替えるかをします。買い物をしてきたら、袋から出す前に袋の中に消毒液をふりかけます。整理が終わったら、触った場所全てにアルコール消毒、手洗い、手をアルコール消毒して完了です」

買い物袋の中には食料品などもあるのではないかと、余計なことながら気になってしまった。

「宅配物、郵便物なども同様にしたいですが、紙には消毒液をかけられないので、汚いものを触るような手つきで開封して、最後には手洗いとアルコール消毒です」

「スマホは水洗い出来る機種を選びました」

すごい徹底ぶりだ。

私は、小学校二年生の時に集団赤痢に罹患し隔離された経験があり、そのあとしばらくの間、何かに手が触れると徹底して手洗いをしていたものだ。

その時の滑稽なさま（当人は真剣だったのだが）を、今でも母や妹に蒸し返され弄られている。

尤も、弄られている理由の本質は、それほど神経質だったのに「のど元過ぎればなんとやら」で、ものの数か月もしないうちにもとのずぼらで不衛生な者になり下がった、というところにあるのだが。

実際私は、テーブル上はもちろん、床などに落ちた食べ物でも躊躇なく口に入れ、賞味期限などもあまり気にしない。2〜3年くらい経っていても、ものよっては平気で食べてしまう。

それでもこれまでそうした行為が原因となった腹痛などを起こしたことはない。

私たちを取り巻く世界には、細菌やウィルスなどはそれこそ無限大に存在するのであり、そんなものをいちいち気にしていたら普通の暮らしもできないだろう。

それに、そんなものにたやすくやられるほど人間の体はやわではないと思うのだがどうだろう。

晴れ。

今夜は十六夜。月が中空に輝いている。

12月も初旬が過ぎる。

雨天や厳しい冷え込みもある反面、10月ごろの気温になったりと、この時期には珍しく天気が目まぐるしく変わる印象だ。

それでも街路に黄葉したイチョウの葉が散り積もってくると、初冬の侘しさも感じられてしまう。

考えてみればもう2022年も終盤。

様々なことがあったが、旧統一教会に強力なスポットライトが当たった印象が残る。

救済新法が衆院通過＝特別委で岸田首相「実効性向上に努力」

すったもんだした挙句、ようやく関連法案が通りそうな状況だ。

救済新法も、内容にはかなり不十分な部分も多いといわれているが、オウムのテロ行為のような明らかな極悪犯罪を指摘できない以上、相手が宗教団体ではおのずと限界はあるのかもしれない。

ただし、旧統一教会をめぐっては、このような話もある。

旧統一教会から訴えられた有田芳生氏が裁判で詳らかにする「教団による空気銃の大量輸入」衝撃の内容

この記事が事実なのであれば、オウムに勝るとも劣らない危険なカルト集団ということもできよう。

実際に警察当局も、オウムよりも以前から旧統一教会には目をつけていたらしいし、「（オウムの）次は統一教会を潰す」と意気込んでいたのだのだそうだ。

しかし、結局警察は動かなかった。

有田氏はいう。

「いまでもよく覚えていますが、ぼくがレクチャーしてから10年後、Sさんら警視庁公安部の人たちに『いまだから言えることを教えてください』と、尋ねてみたのです。すると、驚くような事実をいくつもしゃべった。ただ、摘発できなかった理由についてはひと言だけ、『政治の力だよ』と、口にした」

その政治の力が、今回の新法でどこまで及ぶのか。疑問は尽きない。

その信者が純粋な信仰心から当該宗教団体に「自分の大切なもの」として金員をお供えしたのであれば、それをどこまで「マインドコントロールによって誘導された」といい得るのか、信者本人が「マインドコントロールなど受けていない」と言い張れば、それを一体どのように否定することができようか。

家族などほかの人の資産にまで手を出したというのであれば、それは窃盗行為なのであるし、寄付やお供えのために金を借りたりしてその返済が家族などに及ぶなど実害が生じた場合は、実害のあった者が訴え出て、それを救済する方途を探る（宗教団体から返還させるとか）必要もあろうが。

しかし、このAERAの記事にあるような、旧統一教会の関連企業が殺傷能力の高い空気銃を日本に輸出していたことが事実であるならば、一般的な宗教団体とは隔絶すべき反社会的カルト団体ということもいえるのかもしれない。

純粋な信仰心は、己の心を強く保つことを可能にする精神的な後ろ盾にもなり得る。

己を超越した存在に身をゆだね無心に祈る姿は極めて強靭なものでもあろう。

そこにつけこみ利権を貪る宗教団体の指導者とか中枢は、果たしてそういう信者の清らかな祈りの姿をどのようにとらえているのだろうか。