身辺雑記「綾に哀しき」２００４年６月分

曇り時々晴れ

朝のうち張り出していた雲も、次第に薄くなっていき、薄い雲のベール越しといえども差し込む初夏の日差しは蒸し暑かった。

夜半は雲もはれ、美しい月が中空に光る。

東急線車両の扉の上に小さなディスプレイがあって、沿線の情報や東急関係の宣伝を流している。

Bunkamuraあたりで開催される催し物の案内などもあって、時折見ることもあるのだが、大抵はさしたる記憶にも残らず通り過ぎていっていた。

帰りの車中で、何気なく見ていると、「微笑みの貴公子」→「ペ・ヨンジュン」とか出てきて、ん？などと思っていると、次々に「若き貴公子」だの何だのと、やたら「**貴公子」何某といったテロップと共に韓国の若手俳優が紹介され、おしまいには**貴公「女」なんてのまで流れている。

何なんだ、いったいこれは！？

いやまあ、いうまでもなく、今巷で大流行の韓国ドラマの宣伝（スカパーだったような気がする）なのだが、それにしても、貴公子とか、あげくに貴公「女」とはなんだ。シャレでやっているのか？

NHKBSで放映された「冬のソナタ」の影響で、中年の女性層を中心に韓国ドラマは大流行。これらに出演している韓国の若手俳優が来日すれば、「ヨンさま〜」なんちゃってこれらの人々が怒濤のように押し寄せ、大騒ぎになるそうな。

私も、実は「冬のソナタ」を観たことがある。何がいいのかさっぱりわからず、一回観ただけで終わった。

韓国映画には数々の秀作がある。「九老アリラン」「風の丘を越えて」「祝祭」など、非常に素晴らしかったことを思い出す。

だが、この「冬のソナタ」というシロモノ。こんな安手な大甘ストーリーのどこが良くて、世間はあんなに騒ぐのか。一昔前の日本の昼メロだってもう少し味があったんじゃないのか。

ファンの中には、あの甘ったるいテーマ音楽を聴いただけで涙が出てくるという人もいるとのこと。うん、それはそれでいいことですよ。そんなに感動できる対象があるのですから。

しかし、どうみても便乗しているとしか思えない企画が多すぎるような気もするのだ。

そのうえ、貴公子や貴公「女」、か。何だか寒すぎる発想ではないか。

いや、こんなことにいきり立つ私の方がおかしいのだろうけれども。うん。

曇り時々晴れ

雲の切れ間から時折初夏の日差しが覗く。八ヶ岳山麓の梅雨の時期にしては不思議に暑い日となった。

今日、姪の七回忌の法要が執り行われた。

11歳で天に召されて満六年が経のだ。もうそんなに時が経ったのか…。

法要の際、住職より説教があり、そのなかで野口雨情の「シャボン玉」のことに触れられた。

シャボン玉

シャボン玉飛んだ　屋根まで飛んだ

屋根まで飛んで　こはれて消えた

シャボン玉消えた　飛ばずに消えた

生まれてすぐに　こはれて消えた

風々吹くな　シャボン玉飛ばそ

生まれて僅か七日で亡くなった長女の死をきっかけにこの詩は生まれたという。

そのときの雨情の心情は如何ばかりか、この詩から忖度される「失われしもの」への愛惜の念が殊更に胸を打つ。

人の死は悲しいものだし、格別の意味を持たせる必要も感じないが、それでもしかし美しい死というものがあるのであれば、それはその人の生が美しく力あるものであったからに他ならない。

姪は、その短い生涯に「命」の詩を始めとするメッセージを刻み込み残した。そのメッセージは、多くの人々に命の尊さと愛おしさを伝え、生きていくことの当たり前の大切さを訴え続けている。

その七回忌の法要、身内のみのささやかな儀式であったが、そこには通り一遍の悲しみの姿はもうない。逝った者よりも残された者のこれからの生き方にこそ大切なものはあるのだ。そのことを参列した皆が感じていたからなのかもしれない。

生きること…。それは必ずしも幸福ばかりに包まれているものではなく、多くは葛藤に満ちた辛い時間と共にある。しかし、生きるということは、その当人のみで完結するような単純な営みではない。人が社会の中で生きていく存在である限り、その生には大きな責任が付随する。それはある意味で重荷なのかもしれない。しかし、それは未来を生きるための希望でもある。人はその希望の中に自分の歴史を見いだし、未来へと続く時間の流れの中に確かな地歩を築いていくのだから。

一瞬、遺影の中の姪の唇が、「由貴奈のことよりも周りの人のことを大切に考えてあげてね」と囁いたように、私には思えた。

折しも、テレビ朝日のドラマ「電池が切れるまで」が最終回を迎える…。

雨

梅雨の中休みも終わり、雨の降る蒸し暑い日となった。

週末も梅雨空となるらしい。

叔母が56歳で身罷った。16年間に及ぶ膠原病との闘いの果てに…。

未だに決定的な治療法のない完治の難しい病で、しかも関節リュウマチや強皮病、さらには余病として骨粗鬆症も併発。その辛さはいかばかりであったことか。

しかし、叔父によれば、そのことに関して叔母は一言の愚痴もこぼすことはなかったという。

4月の中旬に叔母を訪ねたときに迎えてくれたその笑顔が忘れられない。そのときも病気に関する泣き言に類する言葉は一言もなかった。

周りの人に心配をかけたくない、叔母のそんな気遣いが俄に思い起こされる。

意外な長きに渡った梅雨の中休みの終わりを告げる雨の日の告別であったことが、殊更悲しかった。

晴れ

快晴！＼(^0^)／

素晴らしい天気だった。暑かったが湿度が低いせいか、不快ではない。

仕事をやめて、どこかに遊びに行きたくなってしまう。

ロンドン便り（最新寄稿）がとどいた。

今回はウィンブルドンの話題だ。

それにしてもリセールチケット、いいサービスだ。値段も５ポンド（1,000円）と安いし、そうしたところもウィンブルドンの特徴かな、と思った。

友人も、そろそろ帰国の時期だ。

これが最後の寄稿となるのかな。

曇り

台風6号の影響か、なま暖かい南風が吹き、厚い雲がたれ込める。昼から大雨となり夕刻まで風雨ことのほか強く、嵐の様相を呈していた。20時を過ぎる頃、雨も止む。しかし、あいかわらず強い南風が吹きまくっていた。

長かった梅雨の中休みも漸く終わりを告げた、ということか。

以前、右クリック禁止のリソースについて取り上げたことがあった。

その折りは、シャレで作ったページしかお目にかかったことがない、と書いたが、ありましたよ、そんなページが。右クリックをしたら、「welcome」なんて出しやがる＼(^0^)／

やっとお目にかかった感動から、是非ともそのURLを紹介したいところだが、そこはやっぱり「晒し行為」になるので止めておこう(^^;

もう一つ紹介しないわけがある。いうまでもなく「あやしい」サイトだからだ。

このサイトに行ったのは、フリーメールに届いていた未承諾広告の文言「5000円で開業しませんか！」に釣られたからである。この世の中にうまい話なんてあるものか、などと言っていたくせによくもまあ恥ずかしげもなく、といわれそうだが、まあ、単なるネタ探しというところですね。

で、このサイト、めちゃくちゃアヤシイ。

5000円、というのはつまり裏情報の入ったCD-ROMの代金だったのである。その内容は次のとおり（サイト掲載の原文のママ）。

・暮らしに役立つ特殊情報ファイル(巷で販売されているマル秘情報網羅) 特殊情報２０２件

・最新特殊情報50件＋＠

・全国高額医療バイト情報

・高校生名簿ビジネス情報

・金融会社借り入れ手引き書

・出逢いを求める男女アドレス4200件

・最新アドレス約７０万件

・ボーナスアドレス約１５０万件(半年で収集したもの)

・アドレス収集ソフト4種、メール一斉送信ソフト4種

・全国ネットワーカー名簿約３０万件

（住所・電話番号・ＦＡＸ番号等記載。これだけでも１０万円以上する特殊データです。）

・９００の掲示板URLや１０個のネットビジネスツール情報

なるほど、こうやって我々のアドレスや個人情報が売られているわけだ。

情報の一例として、芸能人の自宅住所（一部伏せ字）や、危ないバイト（「新薬服用試験参加者募集」など）が紹介されている。

購入用のフォームが用意されているが、これがSSLどころかS-HTTPですらない。つまり、ここに書き込んだ個人情報は全く無防備のままにネット上に垂れ流されるわけだ。つまり、この「有益な情報」とやらを5000円也で手に入れようとしたヤツは、自分もネット上に個人情報を提供する、という仕組みになっている（いや、そもそもセキュリティに関する何らの仕組みもないってことですが）。

いやはや恐れ入った。

皆さん、気をつけましょうね。欲の皮をつっぱらかして甘い言葉に釣られたり、人様の個人情報を漁ろうなどと考えると、あとで泣きを見るのはご自身ですよ。くわばらくわばら。

晴れ

週末もいい天気だった。

しかし、台風６号が接近していることによる影響からか、風が強い。

沖縄から九州にかけて風や津波による被害が出ているが、和歌山や静岡では、大時化の海岸端に出て高波にさらわれた行方不明者がいた。何れも若者で、静岡の方はバーベキューをしていて、波打ち際で遊んでいるうちにさらわれ、和歌山の方も同じように波に向かっていったり来たりしているうちにコケて波にさらわれたらしい。なんとも…。

今夜から明日にかけて、台風6号は日本を縦断する。関東や東北でも大雨になるという。

また、フェーン現象によって、福岡では太宰府で37.7度の猛暑を記録した。

そういえば、明日は夏至だ。

日が長く嬉しい季節はもう少し続くのだが、この日を境に日照時間が短くなっていくと思うと、何となく寂しい。

しかし暑い夏は、もう、すぐそこまで来ている。

曇り後晴れ

朝のうちは曇りだったが、昼くらいから晴れ間が広がった。梅雨の中休みが5日間も続いている。

湿度が低いので、実に爽やかな気候だ。願わくはこのままこの天気が続いて欲しいのだが、そうはいかないらしく、週末からまた梅雨空に戻ることになるとのこと。台風も近づいているみたいだし(^^;

先日、笑える勧誘メールの話題を書いたが、この話、ネット上で結構話題になっているらしい。

アクセス解析をしてみたら、「27歳主婦のあいです。いきなりですみません。」で検索して当方のサイトにこられた方が意外なほど多数おられ、ついでだから、ヒットしている他のサイトを覗きにいってみたのだ。

大抵は笑い者や晒し者にしているのだが、中には実際にメールのやりとりをされた方もおられた。

• 【27歳主婦】あすかさんに釣られてみよう
• こんなメールが来た。
• ダイレクトメール

非常におもしろかった＼(^0^)／

まあ、予想どおりの展開だが、相手によってメールの内容を変えるというところが妙に「誠実」でおかしい。ご苦労様だ。（＾凹＾）ガハハ

きっと、この業者、なんとか自分のところのURLリンクをクリックさせようとして、一生懸命タイピングをしているんだろうな。大変な商売だ。

それにしてもこの返信、読めば読むほど矛盾に満ちていて、これでこのアヤシゲなURLをクリックするような人が本当にいるのだろうか、とまたまた考え込んでしまった（第一、彼女が本当に自分の携帯から送っているのなら、わざわざそんなURLに行く必要ないジャン）。

しかし惜しかったな。こんなおもしろい反応があるのなら、私もからかって返信を出し、ログを公開してやれば良かった。なーんちゃって（「覚えがない」と返信したら、その後9通もメールが来た、などという事例もあったらしいので）。

因みに、このURLのサイト（「エ****」という名前の出会い系サイト）、ログイン用に電話番号とか登録させるらしい。しかも、ドメイン名を取得しているくせに、サポート窓口のメールアドレスは別ドメイン。そのドメインにアクセスすると、メールに記載されたサイト（「エ****」）に飛ぶ…。いやいや、なかなかおもしろい作りですな（´△｀）ごくろうさま

ていうか、電話番号の登録だぜ！危なすぎだよね。

それはともかく、こうした馬鹿げたメールへの対策に、真剣に取り組んでおられる方もいる。

「新・変なメールを受け取ったら」

ある程度ネット利用に慣れた人なら、まあ当たり前のことかも知れないが、様々な事例についてとても丁寧に紹介し、手口や対策まで公開している。

ご一読をお勧めする所以である。

しかし、このサイトの掲示板を読むと、やはり相当程度の人がこうした馬鹿げたメールに引っかかっているのだなと改めて知らされ、思わず嘆息した。

特に携帯で引っかかる若年層が多いようで、誰にも相談できずに悩んでいる様が哀れである。中には、管理人のくまたろうさんがいくらアドバイスをしても、不安に駆られて相手に個人情報を送ろうとする子までいた。蛇ににらまれた蛙を地でいっているようなものだが、返信すれば相手方に「脈有り」と思われ、更にディープなところに引っ張り込まれるだけだと、なぜ気付かないのか。なんとも哀れでならない。

とにかく、この世の中に不特定多数の人を対象としたうまい話などそうそうあるはずがないことを、もう一度きちんと考えるべきである。この場合の「うまい話」は、そうやって引っかけた詐欺師の側にあるわけだからね。それに、出会い系サイトへの登録者は圧倒的に男の方が多いわけで、不特定多数の男を対象に女の方から誘いのメールを出すなんて現実的には絶対にあり得ないと思うよ。業者かなりすましかネカマか、よくてサクラ女ってところでしょう。ちょっと冷静になって考えればわかるはずだが…。

ネットに限らず、世の中に氾濫する有象無象の情報に対し、主体的に選別していく意識を持つことが以前にも増して求められているのかもしれない。それこそが、自らを守る上で最も重要な能力ということが出来るのではないのか。

次の記事も示唆的だ。こちらもご一読をお勧めする。

止まらぬ架空請求メール

そうそう、こうしたSPAMに対する具体的な報復攻撃を実践している人もいた。

やり方としては、こうしたSPAMのメアドをいろんなメルマガのコンテンツに片っ端から登録する、みたいなものらしい。これはスゴイね。まあ、気持ちは分かるけど…。

晴れ

今日はいい天気になった。正しく「台風一過」である。

梅雨は鬱陶しいものだけれども、梅雨の晴れ間はこのように清々しい。唯一残念なのは、今日が休日ではないということ。うーん、実に残念だ。

あまりに悲惨であまりに後味の悪い事件は、それ悲惨さと後味の悪さ故にまだまだマスコミや世の中を引きずっているようだ。

ニュース特集「佐世保女児死亡」

時系列で読んでみると、様々な側面が現れてくる。

だが、この子を巡る記事は所詮マスコミの憶測なのだろうから、見るべきは事実関係だけなのだが。

殺人を犯した事実に関しては、「4日前から（殺人を）計画したこと」「被害者が息絶えるまで見ていたこと」の2点がとりわけ衝撃的だった。夥しい血の海の中で人が死んでいく様を見ていた…、そのときのこの子の心象風景…。さすがに私の想像を絶する。この子の憎しみはそれほどまでに大きかったのか。それとも、しでかしたことの重大さに茫然自失としていたのか、あるいは、これで葛藤から逃れられるという開放感を感じていたのだろうか…。

この子がサイトのオーナーであったことも大きく取り上げられてきた。

「小説家」志望であった子らしく、様々な文章が掲載されていたらしいが、特に多くの媒体で取り上げられたのは、次の文章だ。

嘆きの賛美歌(サイト上の2月2日の日記より)

闇夜の空に沢山の星がちりばめられる、夏の空／心地良い草の香りのする草原、リンリンと鈴虫の鳴く音／田舎だが、私はこの環境がすきだ。／都会に無いモノがあるのだ。／人間は自分たちの生活が豊かになるために、／木を沢山切ったり、ゴミ、不燃物などを平気に捨てたり…／そんな事をしているらしいが本当に豊かなのだろうか？／熱帯雨林、環境破壊、有毒ガス、生活が豊かになる一方、／数え切れないくらいの自然破壊が多数ある…／川が汚れ、魚たちが死にいたり、森も破壊され／生き物たちの生きる場を失っている。／聞いて欲しい、人間の生活が豊かになるのはいいが／私たち、生き物・自然に迷惑をかけないで、／この地球に住んでいるのは、人間だけではないのだから。／わかっているのでしょう？／自然や生き物のこのままでの未来が。／わかってよ…／今では人間が生き物を殺すと何もならないことが多いけれど、／私たちは人間が生き物と同じ、／虫も／魚も／動物も／木、花も／たった一つだけのかけがえのない、／「命」をもっているのだから…／殺さないで、沢山殺して殺して殺して殺して…／森の木も人の手によって焼き払われたりしたよ。／「自然も生きているのだから、息をしているのだから」／木や花も動いたり、話したりはしないけど、／生きているのだよ…。／生きているのだから、全て生きているのだから。／神様はいるのですか…助けて下さい…

これを「詩」と定義し、2月の頃はこんなにも命を愛おしむ優しい子であったのに何故、みたいなコメントを出している向きも多い。

だが、読書好きの多感な年齢の子がこの程度の感性を持ち合わせていることは別に驚くほどの話でもなく、「うぜー」とか「むかつく」とかいうような言葉と鋭く対立するようなものでもないだろう。ペルソナなどということを出すまでもなく、人には様々な顔があり、それ故にこそ多様なコミュニケーションを図ることが出来るのだから。

ただ、彼女らはwwwにおいてサイトを運営する意味をどの様に捉えていたのか。その点がわからない。

サイトを立ち上げるという行為は、基本的にその中身を公開することを意味し、原則として他者による閲覧やそれに基づく批判に晒されるということなのである。自分の心の中の風景のみを綴りたいのであれば、自らのPCのカレントディレクトリの中に立ち上げるだけで事足りる。それを敢えてwwwに載せた。恐らく、自分の心中だけに仕舞っておきたくはない、誰かに見て欲しい、読んで欲しい、そして自分のことをわかって欲しい、そんな思いの果ての行動なのだろう。もちろん想像にすぎないが。

しかし、公開された書き物に対する見方は、様々な観客がいる分だけ複雑だ。少なくとも同意や共感だけで成り立つようなものではない。当たり前の、そんなことによって生じた葛藤に自らの心が耐えきれなくなった、ということなのか。

仮にそうであるとするのであれば、そもそもこんなツールに手出しをしたこと自体が間違いとしかいいようがない。ことに、BBSやチャットを設置したことは致命的な誤りではなかったか。BBSやチャットは、世間ズレしているオヤジですらいきり立つことがある。それでもキレずにいられるのは、結局のところ様々な葛藤を経験した「場数」がものをいっているからだ。そんなものを多感な小学生に求めることなど、所詮無理な注文なのである。

実体としての相手方を生身のものとして認識するところからコミュニケーションは始まる。相手と直接会話が出来る環境にいながらそこにおける対話をネグってネット上のバーチャルな場所で解決しようとすること、恐らくはそのあたりに、若年層のネット利用における大きな陥穽が存在しているのではないか。

雨後曇りから晴れ

今日は梅雨の中休み。明け方は強い雨が降っていたが、午後から晴れ間が広がった。

台風一過ということもあってか、湿度も低く快適だ。

ロンドン在住の友人がいよいよ帰国と相成る（→「ロンドン便り（最新寄稿）」）。

あれからもう2年が経つのか。本当に早いものだ。

このサイトの記事の中でもダントツの人気を博しているロンドン便りだけに、これが一つの区切りになってしまうとかと思うと、やはりそこはかとなく寂しい。

友人も「もっとたくさん、ロンドンでの生活のこと、或いは感じたことをお伝えしたかった」そうなので、ここは是非引き続きの寄稿を期待するところだ（是非是非お願いしますよ）。

まあ、そうした個人的な都合は別にしても、やはり親しい友人が帰国するのは嬉しい。ご家族ももちろん大切とは思うが、あなたの帰りを待ち望んでいるのは、我々のような悪友も同様ですよ。

たくさんのおみやげ話、期待しています（引き続きの寄稿もね）。

曇り

今日は入梅。とはいえ、既に殆どの地域は梅雨入りしており、蒸し暑い日々が続いている。

台風4号も近づいてきており、いよいよ雨の季節に突入だ。

狂言師で舞台演出家でもあった野村万之丞さんが亡くなった。

狂言師の野村万之丞さんが死去

享年44歳。何という若さか。あまりの無念さに一瞬声を失った。

昨年の11月、日生劇場でプッチーニのオペラ「ジャンニ・スキッキ」を鑑賞した。この演出を担当したのが、野村さんだった。

狂言師としての視点に加え、造詣の深かった古典芸能の特質を生かした斬新な演出には、心底驚かされた。

特に、田楽を基本において、登場人物がそれぞれのパネルを回転させながら行き来するアイデアは、ともすれば平面的になりがちなオペラの舞台に不思議な奥行きを感じさせ、唸ったものである。あのパネルはさながら此岸と彼岸とを隔てる扉のようでもあった。

これが、野村さんにとって最初のオペラ演出であり、既成の表現形式に相当な反感を抱いている様が見て取れて、これからの展開や挑戦が本当に楽しみだった。

それなのに、これが最初で最後の演出となってしまうとは…。

野村さんご本人も、オペラの演出にはかなりの意欲を持っておられたと聞く。

無念だ。あまりに無念すぎる。

オペラにおける西洋的な枠組みを、日本の古典的な視点をもって乗り越え、新たな表現芸術の世界を目指す。その一種アナーキーな実験は、恐らく表芸である狂言においても大きな成果をもたらしてくれたことだろう。それを是非観たかった…。

芸術は未来において完結する。そしてそれは伝統を学ぶ力の上にこそ築き上げられるべきもの。その可能性を持った星を、我々はまた一つ失ってしまうのか…。

無念すぎるが故に、常にも増して支離滅裂な文章となってしまった。恥ずかしいが、校正に回すだけの気力がないので、このまま公開する。雑駁な表現をお許し願いたい。

晴れ

6月になった。

昨日の朝は前線の活発化により強い雨に襲われたが、夕方には晴れ、夜半、月がいみじくも美しかった。

今日も晴れ。さほど暑くもなくもちろん寒くもない爽やかな天気である。だが、夜半には雲が広がり、昨晩はあれほど美しかった月も厚い雲の中に滲んでいた。

e-mailによるやりとりは、社会的にも完全に認知された感がある。実際、大抵の人はメールアドレスを有しているだろうし、手紙が衰退して「かもめーる」や年賀状の売れ行きが大幅に落ち込んだ、などという状況にまで立ち至った。手軽でコストもかからない上に、データの添付も可能、電話のように相手方の時間を縛らない、といいことずくめだ（スパムや迷惑メールさえこなけりゃね）。

メールアドレスを複数有している人もきっと相当数いることだろう。私ですら、4つ持っているのだから。このうち最も多く利用するのは、ページの下にあるNIFTYのものと職場のもので、他に完全なプライベートメールとフリーメールがある。

このフリーメール、せいぜい週に一回程度しか確認に行かないので、たまに行くとスパムや未承諾広告の山になっている＼(^0^)／

その中には、いわゆる出会い系サイトの類への勧誘メールがかなり入っているのだが、近頃おもしろい文面のものが出始めたので、紹介する。

例その１

27歳主婦のあいです。いきなりですみません。

最近の生活に嫌気がさし、楽しい事がしたいと思っての連絡です。

子供もいないので休みの時はドライブとか一人で映画とか・・

ちょっと寂しい生活しています(>_<)

もし時間とか合いましたら一緒に楽しく遊びたいと思います。

あなたの事、掲示板以外にもう少し教えてくださいね？

私のアド教えますので待ってまーす。

例その２

はじめまして。胸が大きいほうが好きって書き込みしてましたよね？

それで、気になってたんですが、ホントに胸の大きい女でも

大丈夫でしょうか？もしそうだったら、仲良くなりたいです。

なんて呼んだらいいでしょうか？

私のことは美奈って呼んでください☆

いずれもyahooメール。

配送履歴（Received）を見ると、よくもまあ、というくらいたくさんの鯖を経由していて、送信から到達までに1分近くかかっていたりする。ご苦労様だ。

使っているメーラーはBecky!だったりして（例その２）、おお、結構訳の分かったヤツかな、とか、なんだOEか（例その１）しかもenvelope-senderはそのまま自分のメアドの鯖を使ったりして、こいつは手抜かりだな、とか、それはそれなりに楽しませてもらえる。

しかし、この文面は何とかならないものか。もうちょっとエスプリが欲しいよね。

だけど、ここに書いてある「掲示板」て何だろう？そこが気になってしまい、思わず「何の掲示板ですか？」って返信メールを送りたくなったぜ＼(^0^)／あっほー

いやいや、もしかしてこの俺様になりすましてアヤシゲな掲示板に「胸の大きい娘（こ）が好き」とか「一緒にドライブしませんか」なんて書いているヤツがいるのかも知れないな。

うーん、そう考えるとことは重大だ(゜0゜)＼(-_-;んなわけねーだろ

素朴な疑問なんだけれども、こんなのに引っかかってうかうかと返信メールを送る人って、そんなにたくさんいるのだろうか？世の中わからんもんだ。